迷参謀アルマジロの日々是修行日記
2010年 01月 19日 ( 1 )
「倒産と破産」
  先日あるクライアントとお話をしていて、世の中では「倒産」と「破産」が同じような意味で使われていることに、ふと気が付いたアルマジロでした。そこで、法的にはどのように整理されているのか、ここで簡単にまとめておきたいと思います。

  まず、「破産」は「倒産」という概念の一部です。言い換えれば、「倒産」は「破産」よりも広い概念ということです。

  そこで、まず「倒産」です。「倒産」には「事実上の倒産」 (私的整理、業務の停止、夜逃げ等)と「法的倒産」があります。「法的倒産」とは、裁判所が後見的に関与する手続で、「破産」、「民事再生」、「会社更生」、「特別精算」があります。それぞれ、破産法、民事再生法、会社更生法、会社法に定められています。

  また、破産や特別精算は「清算型」手続、民事再生と会社更生はを「再建型」手続と呼ばれています。

  これらのことからわかるように、法は倒産に関して、再建の余地がない場合には債権者等利害関係の公平という視点、あるいは、倒産してしまった方のフレッシュ・スタート(もう一度一からやり直すこと)の観点からすべて清算してしまいましょうというメニュー(破産・特別精算)と、再建の余地が認められる場合には利害関係人がしばらくの間我慢して頂いて、みんなで協力しあって会社を再建していこうというメニュー(民事再生・会社更生)があるのです。

  ところで、最近新聞紙上を賑わせていた「日本航空」には上記のうち「会社更生法」が適用されることになったようです。この会社を更生させるため銀行等に対する多額の債務を消滅させることになりますが、国の保証が付されているものが400億円以上にも及んでいるため、この部分は間接的に国民の税金で負担することになります。昨年米国で銀行に公的資金の注入を行う際にはそれに反対する世論が大いに盛り上がりましたが、日本ではなんと静かなことか。また、経営者や株主の責任についての追及の仕方や程度にも同じ事が言えると思います。これも国民性の違いと言ってしまえばそれまでですが、税金の使い方に無頓着な国民性というのもどうしたものかと思う、今日この頃です。

  それはさておき、フェアネスの観点からいえば、「日本航空」という会社もここまできたら清算するのが妥当な選択なのでしょうね。図体が大き過ぎる故にその影響に鑑みて清算は無理という見方もありますが、その見解には疑問を挟む余地ありとアルマジロは考えます。何れにしても、国民の犠牲の下に更正させる価値がある企業か否か、一考に価すると思います。(もっとも、民主党政権であれ、自民党政権であれ、詳細は異なっても同じ方向・結論になるであろうことは想像に難くないと思います。小泉さんが総理大臣ならどの方向を選択するのか興味あるところですが・・・決して彼の肩を持つ訳ではありませんがね。)
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by hayakawa-houmu | 2010-01-19 05:45 | 予防・戦略法務のこと


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