皆さん、 「知的資産経営」という言葉を聞いたことはありますでしょうか? 特許とか著作権などを指す「知的財産」なら耳にしたことがあるけれど、「知的資産」という言葉を耳にした方は多くはないと思います。「知的資産」とは、従来のバランスシート(貸借対照表)に記載されない無形の資産、すなわち、人材、技術、組織力、のれん、ネットワーク等の経営資源の総称のことです。したがって、上述の「知的財産」も当然含む概念です。そして、企業がこの「知的資産」を把握すると共に有効に活用して、業績を向上させていくことが「知的資産経営」と呼ばれています。
具体的な手順を簡単にお話しますと、次のようになります。 1.現在お持ちの「知的資産」を棚卸し、強みや弱み等を整理することにより、「知的資産」を可視化します。これを、企業理念に照らし合わせて、強みはさらに強く、弱点は補強するといった具合に、現在の戦略や戦術を見直します。 2.また、経営方針を実現するための管理指標(KPIともいいます)を特定し、経営努力を目に見える形で反映させるため、あるいは、定期的なチェックにより改善させていくための目標値を設定します。 3.さらに、企業理念や上記経営努力、さらには財務諸表などと合わせて「報告書」をを作成して、従業員、顧客、銀行などのステークホルダーに情報を発信していきます。(因みに、効果的な情報発信のため、各ステークホルダーに合わせて「報告書」の内容は異なります。) 「知的資産経営」の目的は、差別化により競争優位の基礎を確保することにあり、経営学の教科書に出てくるような優秀な経営者なら当然考えつくもので、特に目新しい内容ではありません。しかしながら、市場の自由化が進み競争が激化している上、現在の経済状況において生き残っていくためには、今すぐにでも行動に移す価値あるものだと思います。とはいえ、多くの経営者の方々、特に中小企業の経営者の方々はやりたくてもそこまで余裕がないのが現状だと思います。そこで、そんな経営者の方々のお手伝いも当事務所では行っております。 上記プロセスで肝要なことは、「報告書」の作成を目的としないこと、つまり、「報告書」作成までのプロセスをしっかり行い実践することが大切なのであって、「報告書」は当該プロセスの副産物と考えることです。「報告書」自体の効果を無視することはできませんが、単に「報告書」を作ればよいとなると、その信憑性に問題が生じますし、長続きもしません。 最後に、「知的資産経営」のメリットをいくつか上げてみたいと思います。 1.企業理念実現のツールとなる。 2.現在の経営を見直すことできる。 3.従業員等に対する社内マネージメント・ツールになる。 4.企業あるいはその商品の良さを潜在顧客に知ってもらうことができる。 5.不動産等の有形資産だけでなく「経営資産」を銀行や取引先に知ってもらうことができ、融資条件等の関係改善に役立つ。 等々です。 ご興味のある方はどうぞ当事務所まで、お気軽にご一報下さい。
by hayakawa-houmu
| 2009-12-05 06:55
| 予防・戦略法務のこと
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