迷参謀アルマジロの日々是修行日記
「判例」(2)
  最高裁判所の判断が「判例」と呼ばれることが多いことは、前回お話しました。ご興味のある方はインターネットの「最高裁判所」のサイトを訪れると、最高裁判所の「判例」を読むことができます。

  「判例」なんて余程ヒマな人でもなければ読もうなんて気は起きないかもしれませんが、「判例」って結構楽しめるのですよ!? 「判例」を読むなら、最高裁判所の大法廷(その他に、第一・第二小法廷があります)の判決です。しかも、反対意見や補足意見がたくさん付いているやつ。大法廷では15人の裁判官で評議が行われますが、意見が割れた場合には、法廷意見を評決によって決定します。そこで、「8対7」などという際どい結果になった場合には、個々の裁判官の意地の張り合いとも思える程、反対意見やら補足意見がたくさん記されます。

  これを読むのが楽しい・・・などと書いていると、アルマジロはかなりのオタクか変わり者・・・なんて思われるかもしれませんが、本当に面白いのです。裁判官の間の議論は、時にいわゆる「子供の喧嘩」の様相を呈します(こんなこと言ったら失礼ですよね、やっぱり)。何よりも重要なのは、 「答えはひとつではない」ということがよく理解できることです。だから、法律論の戦わせ方や、問題解決のための議論の仕方を身に付けるのには非常に役立ちます。(また、当該事件の1審や2審まで遡って、規範部分や事実認定の部分を比較して読んでみると更に面白いです!)

  皆さんも「判例」を読んでみたいなんていう気になりましたか? やっぱり、なりませんよね。 でも、気が向いたら是非読んでみてください。因みに、法科大学院の学生でも、反対意見や補足意見まで読んで「判例」の内容をよく吟味している人は多くはないと思います。「判例」の規範部分や結論を丸暗記して済ます人が多いとすれば、試験にはそれで十分だとしても、残念なことです。

  最後に一言・・・裁判所は、国民の権利や利益を守る機関のはずです。しかし、そのように機能しているのでしょうか? 法律論に終始し国民の権利・利益を守ることがないがしろにされている場合や、国家の利益のみに重きが置かれている場合があるとすれば、とても残念なことです。また、次の日曜日には衆議院議員選挙がありますが、最高裁判所裁判官の国民審査が同時に行われます。公報に掲載された資料で裁判官の適否を判断しろと言われても、一般的には無理ですよね。この辺にも、国民の権利・利益を守るということがないがしろにされている雰囲気が漂っていると感じるのは、アルマジロだけでしょうか・・・
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by hayakawa-houmu | 2009-08-28 06:56 | 予防・戦略法務のこと
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