今回は、上手な相談相手の選び方のお話です。
アルマジロも、何か困ったことがあるときには、誰かに相談します。困った内容が法律で解決できそうなときは弁護士や法務事務所に相談したり、税金に関連していれば税理士に相談したり・・・などなどです。そんなとき、たとえば、星の数ほどある弁護士事務所や法務事務所の中からどの事務所を相談相手に選ぶべきなのか、悩ましい限りです。選択の基準はいろいろあると思いますが、相談相手の力量を計る、ひとつの重要な要素として、相談相手が「聞き上手」であるか否かという点が挙げられます。 相談される側から見ると、相談者の状況を詳しく、そして、正確に把握しなければ、的確な助言を与えることはできません。他方、相談者の側では、問題の内容によっては、「話したくないこと」や「話せないこと」があることも多く、状況のすべてを最初から包み隠さず話すことの方が稀でしょう。そこで、相談される側は、相談者の問題の状況を出来るだけ詳しく正確に話してもらうように、相談者の気持ちや感情を解きほぐしながら、「聞く」努力をしなければなりません。アルマジロも法科大学院時代に弁護士と無料法律相談に参加した経験がありますが、法律の幅広い知識が要求されることもさることながら、アドバイスに必要な事実をもれなく聞くにはかなり高度の技術を要します。皆さんも一度試してみるとわかるのですが、相談される側の「聞く」技術の程度は、それこそピンキリですからね!? たとえば、残念ながらよくある話なのですが、企業法務において顧問弁護士に相談を持ちかけたときに、その内容が微妙だと思われるにも拘らず、企業内のオペレーションの詳細を尋ねられることなく返答を得た場合は、疑いをもってかかるべきです(単に法律の条文やその解釈を尋ねた場合は別でしょうが・・・)。 法律を上手に利用するためには、千差万別である状況や事実を的確に把握し、法律にその状況や事実を当てはめるて結論を出すという作業が不可欠です(これを「法的三段論法」といいます)。したがって、法律家はその状況把握に努めなければ、的確に法的アドバイスをお客様に与えることはできません。そのための技術が「聞く」技術、すなわち「聞き上手」になることなのです。
by hayakawa-houmu
| 2009-07-27 06:30
| 日々雑感
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