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迷参謀アルマジロの日々是修行日記
「運命の一捻り」
  「ある日突然、彼は彼でなくなってしまった。」

  脳梗塞で倒れた彼を、先日見舞ってきた。

  右半身に痺れが出ていると聞いていたので、それなりの覚悟をして病室に入った。

  そこに彼の姿はなく、彼の次男坊がアルマジロを迎えてくれた。 彼はリハビリに行っていて、もうすぐ戻るとのこと。そこで、次男坊に彼の様子を訊きjながら、暫く待つことにした。

  ひとしきりすると、彼は奥様に付き添われて、いわゆる歩行器を押しながら、ゆっくりと戻ってきた。すると、彼は独力でベッドに腰を掛け、スニーカーを脱いで、ベッドの上にあぐらをかいた。そして、いつものように話だした。少しも「寡黙」ではない。 握手を求められて彼の手を握ると、握り返してくるではないか。握力はあるのだ。 彼に言わせれば、握っているという感覚はないのだそうだ。

  倒れる前は強気な男であったが、語る言葉はやけに弱気である。弱気な言葉は彼には似合わない。 しばらく話した後、彼も疲れて横になるというので、「これは神様から与えられた休養なのだ。今まで働き過ぎたのだから、当然のこと。決して焦ることなく、ゆっくり、そして、じっくり治すこと!」と言い含めて、病室を後にした。

  それにしても・・・である。
 
  彼の病状からすれば、間違いなく軽度の脳梗塞である。またもや運が良かったということか。それとも奇跡というべきか。交通事故で第一頸椎骨折・多発性脳内出血という大怪我を負いながらも一命を取り留め、今では元気に院内学級に通っているという友人の長男「イグちゃん」の奇跡に続く、もう一つの奇跡である。

  アルマジロにとっては、どちらの「奇跡」も嬉しいこと、この上ない。 これもそれも、いわゆる運命の一捻り、"Simple Twist of Fate" という奴なのであろうか。

  そんなことはどうでもよいのだ。 二人共、「新しい自分」として、兎に角、頑張れ!
by hayakawa-houmu | 2011-03-19 06:17 | 日々雑感
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法務参謀アルマジロ日記
by ととろ
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