先日の裁判員裁判で初めて死刑が言い渡された裁判における裁判官の説諭にあった言葉である。
端的にいえば、「控訴」とは裁判所の判決に不服がある場合に上級の裁判所(今回の裁判では高等裁判所)に再度訴えることをいう。日本では三審制が採られているので、判決に不満がある限り、たとえば、地裁ー>高裁ー>最高裁と裁判は続いていくわけである。(もっとも、どのような事実があったかの認定は通常、地裁・高裁で行われ、最高裁では法律の解釈等のみが行われることになる。) さてさて、上述したように、「控訴」は訴訟の当事者、すなわち、原告と被告の何れか、あるいは、双方が裁判所の下した判決の内容に不服がある場合にするわけだから、裁判所が「控訴を勧める」というのは些か奇妙に聞こえる。そのような発言をした真意は裁判官本人のみが知るところではあるが、素直に解釈するならば、「当裁判所の判断には自信が持てないので、上級の裁判所でもう1回審理してもらうことをお奨めします」と聞こえてしまうのだが、如何なものだろうか。あるいは、死刑判決となったことによる裁判員の精神的な重荷を少しでも軽減するための発言なのだろうか。今のところ、アルマジロには理解不能である・・・ 何れにしても、「死刑」という刑を存続させるか否かは、真剣に議論されるべき問題だ。しかも、どのような刑罰を科すべきかという刑罰論だけでなく、被害者や被害者家族の心情をも汲み取った議論が為されるべきだと思う。「死刑」を廃止すべきか否かということだけでなく、「無期懲役」といいながらも一定の割合が10年かそこらで娑婆に戻って再犯に至っている現状も踏まえて、全体的な見直しが必要なのだと思う。
by hayakawa-houmu
| 2010-11-19 05:44
| 日々雑感
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