その日の午後、アルマジロは知人に同伴を請われて都内のとある法律事務所にいた。
知人がそのまた知人から紹介された弁護士の品定め(?)をして欲しいというのだ。もちろん、ボランティアである。アルマジロも職業柄社会勉強と思い興味津々で同席したのだった。相談内容は、司法試験の範囲外の科目という意味において少々特殊。余計な口を挟むまいと黙りを決め込んでいたのだが、話があらぬ方向へと展開してしまったので遂に口を挟むはめに陥ってしまった・・・「たとえば、OOOの場合はXXXということになりますよね。」「いえ、そうではないと思います。」「でも、OOOだからXXXと考えるべきだし、法律でもそのようになっていたと思いますけど。でなけりゃ、OOOですよね。」 ここまできたら、弁護士先生、慌てて手許の六法をめくり、およそ3分後に「はー、たしかにそうですね。そのようです。ごめんなさい。」 事務所からの帰り際に知人が吐き捨てた言葉は「あいつは法律家として頼りがいがなさ過ぎ!」 「まあ、たしかに・・・ 弁護士・医者などといった、いわゆる資格を持った専門職などというものはピンキリだから・・・」と言いつつも、類似業者のアルマジロとしてはちょっぴりその弁護士を庇ってあげたい気もしました。なぜなら、専門家といったところで得意分野・不得意分野はあるわけで、すべての分野で即座に問題解決能力を発揮するなんてことは不可能ですよね。そんなことをお話したら、「そんなことでは困ります。だって、「法律家」でしょ? 高いお金もとるんだし。」と、キツーイお言葉を頂戴しました! そこで「法律家」とはなんぞやということになるのですが、これが結構難しい。「法律をよく知っている人?」「法律に関する仕事をしている人?」などなど・・・ 巷では、自称「法律家」の団体同士の間で歴史的に議論されているとのこと。「法律家」という言葉をどのように定義するにしても、一般人の目線や感覚で定義してほしいものですよね。つまり、「法律家」を自称するのではなく、「法律家」か否かは周りの人に決めて頂こうということです。一市民のアルマジロとしては、最低限、専門職としての一般的な法律知識と考える力を身に付けている方を「法律家」とお呼びしたいのですが、如何なものでしょうか。 P.S. 「法律家」の定義如何に関わらず、自称「法律家」団体を含むすべての専門職団体は、構成員の能力担保と倫理の徹底により一層のご努力をお願い致します。なんといっても、迷惑を被るのは一般市民ですからね。他人事ではないけれど・・・
by hayakawa-houmu
| 2010-06-09 05:47
| 日々雑感
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