昨年11月にクレジットカードの明細書が送られてきたので内容を確認してみると・・・な、なんと、身に覚えのない購入に対する請求が5万5千円分も含まれているではないか。職業柄、このような経験を実際にしてみるのも悪くないのだが、立場上、相談相手に適切にアドバイスするに足る対処方法を見つけ出さねばならない。
まずは請求元のクレジット・カード会社のゴールドデスクに照会してみた。結論は、利用先となっている「i-Tunes」に直接掛け合ってくれとのこと。なんと冷たいことか・・・世間ではよくある「たらい回し」の始まり、始まり・・・ とりあえず仕方がないので、「i-Tunes」のカスタマーセンターの連絡先を探すため当該ホームページを検索。ところがなんとこの会社、今時珍しく電話応対のカスタマーセンターはなく、お問い合せ窓口はメールのみであった。そこで、これまた仕方なく照会メールを送った。しばらくして届いた返答は「間違いなく購入されているようです」とのこと。 さてさてどうしたものかと思いを巡らせ、被害者としての適切な対応をと再度クレジット・カード会社のゴールドデスクに電話してみる。当方の依頼は、1)カードの使用を停止すること、2)次回請求分に同様の請求が含まれていないか確認すること、そしてついでに、3)「i-Tunes」にカードの不正利用を調査させること、の3点であった。不思議なことに、今回のゴールドデスク嬢は素直にこの依頼を受けてくれたのである。(受けてもらえない場合には「消費者センター」か「法テラス」に持ち込む予定であった。同様事例が多数あれば、こちらの方が手間が省ける!) そうこうしているうちに、新聞紙上で「i-Tunes」不正請求の話題が取り沙汰され、問題視したお役所も「i-Tunes」に対し質問状を送りつける事態となったのは皆さんのご記憶に新しいところであろう。 さてさて、アルマジロとしては上記経緯を見守り、どうにも進展しない場合はひとつ法的手段にでも出てやるかと考えを巡らせていたところ、およそ5ヶ月後のある日やっとクレジット・カード会社から全額返金と新しいカードの送付の連絡があった。やれやれである・・・ アルマジロ的には、あれだけ多数の不正請求の事実があったことからすれば「i-Tunes」のシステム自体にセキュリティー・ホールがある可能性が高いであろうと思う。また、何の証拠提出も要求せず全額返金したことからすると、世間の風評に神経質になったと同時に、セキュリティー・ホールの存在に気付いたのではなかろうか(この点につき、公には認めていないようだが・・・)。何れにしても、報道される彼らの対応を見ていると、リスク・マネージメントの観点からいえば、社内での十分な準備はされていなかったようだ。 被害者のひとりとして率直な感想を述べれば、世の中の「たらい回し」にはうんざりしたことと、インフォーメーション・システムの世界に絶対はないということの認識の大切さを改めて実感させられてしまった・・・ということか。世の中のそんな出来事を、当事務所の「反面教師」としたいと思う。
by hayakawa-houmu
| 2010-04-26 05:42
| 日々雑感
|
カテゴリ
全体予防・戦略法務のこと 日々雑感 趣味のこと その他 未分類 以前の記事
2012年 04月2012年 02月 2012年 01月 2011年 12月 2011年 11月 2011年 10月 2011年 09月 2011年 08月 2011年 07月 2011年 06月 2011年 05月 2011年 04月 2011年 03月 2011年 02月 2011年 01月 2010年 12月 2010年 11月 2010年 10月 2010年 09月 2010年 08月 2010年 07月 2010年 06月 2010年 05月 2010年 04月 2010年 03月 2010年 02月 2010年 01月 2009年 12月 2009年 11月 2009年 10月 2009年 09月 2009年 08月 2009年 07月 フォロー中のブログ
酒ライターの「蕎麦に銘酒...パンダうさぎブログ メモ帳
最新のトラックバック
ライフログ
検索
タグ
その他のジャンル
ファン
記事ランキング
ブログジャンル
画像一覧
| ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
ファン申請 |
||